ドラマ『初恋、ざらり』各話の感想・レビューと採点
各話の感想・レビューと採点
1話:感想・レビュー
- 3.0
- 7/7放送分
やさしくされると好きになる回。冒頭のは、どういうお店か分からないものの、なかなかのクズ客で、ある意味愉快だった。旨みとしては、二人のピュアな恋から出てくるものなのかなと思うが、まだ恋が始まっていないし、二人に共感できるエピソードもあまりないので、何話か費やして共感性と恋を育てないといけないっぽく、スロースターターなドラマな気がした。
ランキング情報
- どみじなランキング
- 155位
- 偏差値
- 57.2
- クールランキング
- 13位
- どみじなスコア
- 3.294
- どみじなドラマ賞
- 俳優賞
- 場面賞
- 主題歌賞
採点グラフ
ドラマ情報
- ジャンル
- 恋愛ドラマ(こじらせ)
- 放送開始
- 2023/7
- 放送系列
- テレビ東京
- 放送時刻
- 金曜 24:12
- 主な出演
- 小野花梨
- 風間俊介
- 尾上紫
- 西山繭子
- 高山璃子
- 若村麻由美
2話:感想・レビュー
- 3.2
- 7/14放送分
岡村さんのことを考えるとの回。岡村の方にも、共感エピソードが展開されたおかげで、案外早めに共感性が出て来た。上戸さんがもの凄くピュアに真っすぐ気持ちを伝えるので、恋の進みが速いのと、通常運転でブレイクスルーしていくキャラが頼もしかった。ラストに至る事件は、悲劇的なスパイスとして有用だったものの、これに限らず、軽度知的障害の方がどう思うのか、単純ないい悪いではなく、最終的にどう描くかにもよるし、予想が付かなくて、多少の後ろめたさを、観てる方に積んでくるところがあった。
3話:感想・レビュー
- 3.4
- 7/21放送分
男の人と水族館に来るの初めての回。ウインナーは1本あげないんかい、と思ったが、そうしない判断も、そういう特性だからという気がするので、うかつにツッコめなかった。表情の曇り方とか、少し危なっかしいはしゃぎ方など、上戸さん@小野花梨の演技に説得力があって、心の声も含めて、切なさに拍車をかけるものがあった。
4話:感想・レビュー
- 3.4
- 7/28放送分
岡村さんの誕生日を記念日にする回。本当のこと言わなきゃのシーンは、泣き崩れる有紗@小野花梨の演技が、鬼気迫るものがあって、騙してるみたいだから言わなきゃという選択と、言ったらこの関係は終わるという結果、その葛藤が、この子には重すぎるんだというのを分からせてくれて、とても見応えがあった。ただ、打ち明けるのがあっけなくて、観ている方の気持ちの置き場所に困った。
5話:感想・レビュー
- 3.2
- 8/4放送分
手帳なんていらない回。恋愛が少し盛り下がる回なので、恋愛ドラマとしては耐える回だった。○〇が少ない、〇〇が多い、といった表現は、恋愛をとらえる点で、間接的なようでいて、むしろ直接的だなと思って、味わい深かった。終盤のハグで、汚れた手を気にして、チョークスリーパーみたいな絵面になっていたのは愉快だったが、汚れを気にしない有紗がいて、違いを訴えかけてくるというか、いい悪いは別にして、印象的だった。
6話:感想・レビュー
- 3.0
- 8/11放送分
支え合いたい回。恋愛的な障害を、前回あたりから描いていて、最終回に向けてなのかもしれないが、そもそも最初から、有紗の生きづらさがあって、有紗的には、恋愛面も常に障害があるというか。なので、普通の恋愛ドラマのように、谷を作ると、思った以上に深い谷に見える気がして、加減が難しいなと思った。あと純粋にマンネリ感が出てきた。
7話:感想・レビュー
- 3.2
- 8/18放送分
横に歩くのカニなのの回。あのカメラマンのセリフがフザけていて、地味にツボだった。有紗より障害の重い友人が、障碍者とそうでない人との壁を強調してくれて、有紗と岡村の間にあったレオパレスの壁が、分譲マンションくらいに分厚くなるような効果があったような、ラストの失言も含めて、恋の障害をブチ上げるのに、容赦がないなと思った。ラストは『少しなってんじゃん』というツッコミがよぎったが、よぎることに罪悪感があって、その罪悪感を含めてのセット販売なところもあって、いい悪いは別として、押し付けてくるなあ、と思った。
8話:感想・レビュー
- 3.4
- 8/25放送分
彼女を紹介する回。別にいいのだが、客が来て、もてなすのに手巻き寿司?というのは気になったが、他は、一連のシーンにそういう雰囲気というか空気感が出ていて、アットホームだった。終盤の「無理」というワードにセンシティブになる前のイチャコラなシーンは、とてもピュアな空気感で、二人の間から南アルプスの天然水くらいが湧き出てきそうな勢いで、個人的に不思議なシーンだった。
9話:感想・レビュー
- 3.2
- 9/1放送分
配車を頑張る回。岡村が不在で、恋愛面はほぼなかったので、サンサーラが流れてきそうな、ヒューマンドラマな回だった。やはり恋愛パートがないと、盛り上がりに欠けるところがあって、もう少し恋愛要素が散りばめられてて欲しかった。なるようになった後の有紗が、ちょっとボサボサすぎで、不謹慎にも笑ってしまったので、撃沈感が出すぎというか、ドリフのコントみたいになってたのは、もう少し抑えた方が、と思った。
10話:感想・レビュー
- 3.4
- 9/8放送分
燃え尽きて夏の回。恋愛ドラマとして、最終回に向けた谷の作り方が、いい悪いではなくて、なんか恋愛ドラマっぽくないというか、ヒューマンドラマ的だなと思った。救いのない回というか、痛々しかったが、有紗@小野花梨の演技がそうさせるところもあり、そういう見どころはあった。
11話:感想・レビュー
- 3.4
- 9/15放送分
ひきこもる日々の回。普通になりたいっていう上層の下に、岡村との恋が隠れていて、二段構造になっている想いを、前半は上の層をゆっくり消化して、なくなってきたら、失くした恋が重苦しく主張してくる感じが、しかもスローにじっくりとなされて、痛々しさとか残酷さが際立っていた。そのグラデーションを有紗@小野花梨が説得力のある表現をしていて、母親@若村麻由美の想いは違った角度からいいアクセントになって、ラストは曲でも煽って、重い内容だけど見ごたえがあった。
最終話:感想・レビュー
- 3.4
- 9/22放送分
ずるい最終回。終盤のベンチのシーンで、有紗が自分について語っていたのが、成長したんだな、この恋で、というのを感じさせて、小野花梨の演技にもそういうグラデーションが感じられて、説得力が増した。岡村父の「知らん」はツッコミたくなったが、逆に言うと普通って何?ってことでもあり、視聴者が有紗と、もっと言えば岡村に対しても漠然と抱いていた疑問の答えなのかな、と無理やり深読みすると味わい深かった。