ドラマ『彼女たちの犯罪』各話の感想・レビューと採点
各話の感想・レビューと採点
1話:感想・レビュー
- 3.4
- 7/20放送分
義母と一緒に妊活ヨガとか息がつまる回。話が面白くて、三人それぞれのパートが、程よい長さで、それぞれの世界を程よく広げていって、ストローの紙袋に染み込む水みたいな、丁度いいというか、無理のないところまで、自然と広がる感じが心地よかった。それぞれのパートが次第に重なっていって、ラストでようやくタイトルバックを出してくるのが、かっこよかった。野間口さんが誘う歓迎会は、断られる、というのは、『それってパクリじゃないですか?』でもあって、お約束に成長しそうなのが愉快だった。
ランキング情報
- どみじなランキング
- 32位
- 偏差値
- 62.2
- クールランキング
- 2位
- どみじなスコア
- 3.462
- どみじなドラマ賞
- 銀鮪賞
- 俳優賞
- 場面賞
- 主題歌賞
採点グラフ
ドラマ情報
- ジャンル
- ミステリードラマ(一般)
- 放送開始
- 2023/7
- 放送系列
- 日本テレビ
- 放送時刻
- 木曜 23:59
- 主な出演
- 深川麻衣
- 前田敦子
- 石井杏奈
- さとうほなみ
- 毎熊克哉
- 野間口徹
- 山下容莉枝
- 朝倉あき
- 遠山俊也
- 鈴木ゆうか
2話:感想・レビュー
- 3.4
- 7/27放送分
崖オブ崖で遺体があがる回。たぶん妻が選んで、もしかしたらキュッとしたかもしれないネクタイが、ベッドの上で何の躊躇もなく、容易に解かれて、落ちていく描写が、原作からあったんだろうけど、噛めば噛むほど味が出るというか、共感バイアスを発揮して妄想すれば、ドバドバ引き出せる情報量を持っていて、この回のベストアイテムだった。
3話:感想・レビュー
- 3.4
- 8/3放送分
不倫を継続して欲しい回。何の因果か、一人の男を通じて三人の女性が集まっていく、そこをゴールにして、逆算していったところからの今回スタートという感じで、無駄のない展開というか、進むべきところまで時間通りに進むみたいな、展開の気持ち良さがあった。原作自体に魅力があるんだと思うが、ドラマとしての各話の切り取り方とか、シーンの時間管理とかも上手いんじゃないか、と思った。
4話:感想・レビュー
- 3.2
- 8/10放送分
win-win-winの回。アル中の友人が、人生の終わりにまっしぐらなのが、時間をかけている割には説得力がなくて、公園での語りだけでは足りないというか、もっと前から、そういう回想を、ちょいちょい出していたら違ったのかなと思った。熊沢@石井杏奈のやる気はもっと謎で、次回以降に描かれるのかもしれないが、過去のエピソードからはメリットを見出せなくて、なんでそんなことしはりますの?ってなった。
5話:感想・レビュー
- 3.4
- 8/17放送分
計画実行の回。犯罪だから拒否するのは当たり前でいいのだが、そこからの心変わりが、時間を掛けるか、演出強めにするかして、説得力を持たせて欲しい気はした。そのへんを気にしなければ、話の展開には魅力があって、相変わらず楽しかった。あと、写真付き証明書は、今後どう乗り切るんだろう?っていう。
6話:感想・レビュー
- 3.6
- 8/24放送分
綻びは大きいのか小さいのかの回。綻びが見つかってからの、雪だるま式、もしくは刑事@野間口徹が綻びを転がす塊魂みたいな、別軸での展開、というより、軸が傾いて、シーソーみたいに次はこっちの方向しかない的な、その転換の刹那が含まれる回で、話としてとても魅力的だった。残念だったのは、オートロックのくだりで、居るのが分かっちゃいけないのに、けっこうな声で指示出ししていたのが、通話オンオフのスイッチがあるならいいが、そうではなさそうだったので、あれだと、「誰かいらっしゃるんですか?」という流れになると思うので、クローゼットの方でコソコソ話するとか、何かしら対策が欲しかった。
7話:感想・レビュー
- 3.4
- 8/31放送分
疑心暗鬼と体調不良の回。前回からの引き続きで、奈落へ落ちていく途中というか、そのスピードが緩やかすぎて、やや面白味に欠ける面はあった。ただ、ラストがなかなか衝撃的で、どうなってんの?っていう、ラストだけで巨大な扉を開いてしまったような、サプライズ感はあったものの、もう少しならして、冒頭の方から小さな扉を開いていって欲しい気はした。
8話:感想・レビュー
- 3.4
- 9/7放送分
どんだけ頑張っても肘は顎につかない回。計画が予定通りにいくことはない、ということを見せつけられて、比較的ダイナミックな展開ではあったが、終盤に判明する、もう一段というのが、少し広げすぎかなという気がして、今までのコミュニティからやや逸脱する違和感というか、次回にエピソードが付いたら納得できるのかもしれないが、今回だけだと、消化不良気味だった。
9話:感想・レビュー
- 3.6
- 9/14放送分
彼女たちの最終章の回。前回終わりの由香里の仕掛けが、少しどうかと思っていたが、今回のエピソード展開で、丁寧に事の経緯と、そうせざるを得ない環境面を描いていたので、思ったより説得力が出て納得できた。病院に一回も行かなかったのか?とか、細かく追及していくとあれだが、ありえなくはないし、そこを追求する手間より、本線を楽しみたいので、手間がかかるくらいまで説得力を上げたのは大きい、と思った。理子の様子もあり、報道もアシストして、彼女たちの焦燥感がマシマシになって、演技演出もそれに寄り添っていて見ごたえがあった。
最終話:感想・レビュー
- 3.6
- 9/21放送分
彼女たちの犯罪の結末の最終回。今期のドラマの脚本賞があるとしたら、『最高の教師』か、このドラマかなと思っていて、向こうはまだ終わってないからあれだが、そのくらい話で楽しめた。最終回として、話が収束していくのが見事で、各々の結末までは描かず、少し手前を描くことで、あとはそうなるだろう、といった、皆まで言うな的な終わらせ方が素敵だった。やや気になった点は、智明の終盤のドS展開が、ん?と思って違和感があったのと、由香里の策が、何のためか想像は付くものの、もう少し目的をほのめかして欲しかった。色々と救いようのない中で、ラストの光景が唯一の救いで、神々しかったのと、それを持ってきてバランスを取る感覚が素晴らしかった。