ドラマ『PICU 小児集中治療室』各話の感想・レビューと採点
各話の感想・レビューと採点
1話:感想・レビュー
- 3.4
- 10/10放送分
PICUに栄転になって力不足を痛感する回。吉沢亮と大竹しのぶの実家でのシーンが印象的で、掛け合いによって生まれるものに見ごたえがあった。安田顕の心臓マッサージのシーンも印象的で、声を荒げがちなところを、優しくささやくというか祈るようにするところに意外性があった。ただ、三年前に手紙を書いている割には積極性がないのは気になった。
ランキング情報
- どみじなランキング
- 49位
- 偏差値
- 61.3
- クールランキング
- 3位
- どみじなスコア
- 3.433
- どみじなドラマ賞
- 銀鮪賞
- 最優秀男女優賞
- 俳優賞
- 場面賞
- 主題歌賞
採点グラフ
ドラマ情報
- ジャンル
- 医療ドラマ(内科系/研修医)
- 放送開始
- 2022/10
- 放送系列
- フジテレビ
- 放送時刻
- 月曜 21:00
- 主な出演
- 吉沢亮
- 安田顕
- 木村文乃
- 高梨臨
- 大竹しのぶ
- 高杉真宙
- 生田絵梨花
- 菅野莉央
- 甲本雅裕
- 中尾明慶
- 正名僕蔵
2話:感想・レビュー
- 3.4
- 10/17放送分
熱傷の弟と何か隠してる姉と憤慨する母の回。"子供がした"ってずるいわ、そんなん泣けるに決まってるわ、という、話の良さをうまく引き出して、大げさにならず、淡々と上手く調理してくれた。大竹しのぶが表現する母親像は見応えあって、「息子が変」みたいなセリフの言い方とか、繰り出してくる演技が新鮮で、楽しめる要素の一つだった。
3話:感想・レビュー
- 3.6
- 10/24放送分
悠太が心配なので網走に行ったら急患でそれどころではない回。今までのフジの医療ドラマだと、一話あたり患者を2~3組入院させて、それぞれの家族を巻き込んで、感動を煽りまくる、それを最終話まで量産、といった感じだったが、本作はこれまでのところ、患者は一組程度に抑え、じっくりと描きつつ、医者側を描く時間が確保されていて、かつ、感動を煽ることなく比較的自然、という進化している印象があった。とはいえ、人様の病院で医療行為したり、何日も意識がないところから回復した子供が、感動させるセリフをいきなりダラダラと述べるのは、違和感があった。
4話:感想・レビュー
- 3.4
- 10/31放送分
乳児院の赤ちゃんが感染症で命の危険の回。いつもどおりの抑えた演出のおかげで、綿貫先生の涙のシーンがスッと入ってきて、観るというよりは感じられるような、いいシーンだった。2話目くらいからだが、生田絵梨花の役のお腹の子供にフラグが立ちまくっているように見えるのは、ドラマの見過ぎだからだろうか。
5話:感想・レビュー
- 3.4
- 11/7放送分
親友が睡眠薬の多量摂取で運ばれてくる回。安定の出来だが、いつもと違って、大人の親友がICUという変化球で、マンネリ防止を実現し、母親の伏線をバラまくことにも成功した回だったが、少し散漫とした感じがあったので、母親の方はやるならラスト間際だけに留めるくらいでよかったのかなと思った。そもそも、妊婦は志子ちゃんに報告しないのか?ってなるわけだし。ICUで武四郎が立ち上がってからの「悠太ぁ」のところは、いい意味で『何その言い方』と思って、表現力の豊かさに鳥肌が立ったし、あのあたりのシーンは見ごたえがあった。
6話:感想・レビュー
- 3.4
- 11/14放送分
拡張型心筋症で自暴自棄な小学生に手を焼く回。やや子供たち中心の回だったので、仕方ない面もあるが、もう少し演技がおとなしめな方が馴染んだかなと思った。それもあって、患者家族で泣かせる、少し前のフジ型医療ドラマに戻りかけた印象があった。綿貫先生の手の件は、そういう人を置いておいていいのかという、現実的な問題が浮上してくるので、その設定はない方がいいな気がした。
7話:感想・レビュー
- 3.4
- 11/21放送分
母ちゃんがウソばっか言う回。病気と息子とトラウマの間で揺れ動く、微妙な心情をなんともいえない表現で、滲みだしてくるというか、植野先生との対話のときの返事が、少し不機嫌そうだけど尊重している、声低めだけど一応納得している感じとか、母役が大竹しのぶでよかったなと改めて思った。
8話:感想・レビュー
- 3.6
- 11/28放送分
そろそろ家族にも説明をの回。いつだったか、志子ちゃん先生が嘘偽りない告知をして大目玉を食らっていたが、そことの対比が、答えるシーンと、答えた後の背中のシーンの行間にあって、あの子との関係は初回からではないが、3話分くらいの蓄積はあるので破壊力はあった。回想シーンを入れるのを我慢して、シームレスにいけたのと、あくまで抑えめの演出にしたのと、それに応える吉沢亮と安田顕の沁みる演技もあって、吸引力のある一連のシーンだった。ただ、羊を数えようかって言う?とか、無菌室に入らなくていいのか?とか、全員少年で分かりづらいな、とかはあった。
9話:感想・レビュー
- 3.4
- 12/5放送分
志子ちゃん先生落ち込むの回。病院の待合で貧乏ゆすりを注意するシーンは、話と関係ない会話をよくぞ入れてくれたというのと、その会話がかなり自然で、親子にしか見えなかったのが印象的だった。最後のは、なかなか衝撃的なのだが、それに至るPICUでのイベントが、トリガーになりうるだけの説得力を、演出面や時間などで、もう少し持たせられたらと思った。
10話:感想・レビュー
- 3.4
- 12/12放送分
志子ちゃん先生旅行の回。前回終盤に、「もう喋れなくなった」って言ってたのに、普通に喋ってるのはさすがにダメな気がするというか、回復して喋れるようになったんだろうけど、普通は不可逆的な事象だし、匂わせでもいいから、何かフォローが欲しかった。
最終話:感想・レビュー
- 3.4
- 12/19放送分
地震で小学生を乗せたバスが事故で最終回。少ない患者にじっくり向き合うのが、このドラマのいいところだと思っているが、今回は大規模な事故でそれが崩れて、慌ただしかったというか、中途半端に『コードブルー』になっていて、自分らでいいところを消しにいっている感じがした。受け入れられないミーティングは、植野の判断で受け入れないでいいし、わざわざやるのは武四郎のくだりを見せたいだけの、話都合な印象があった。飯どきのビデオ通話みたいなのは、仲間との共有感は良かったのだが、桃子は何と戦ってるんだ?となるので、「あなたたちのおかげで安心して育てられる」的なセリフを言う係になればいいのに、と思った。